【FP執筆】今回の記事は、保険のプロが分かりやすく、評判や事故対応、デメリットや弱点、注意点など、FP視点で客観的にみた評価と、実際の実力はどうなのか??
CMでおなじみのチューリッヒ・スーパー自動車保険の内容を、詳しくレビューしました。
今回も3者対談でお送りします。

安いイメージがあります。内容はどうなんでしょうか?

こちらのCM⇩
内容やデメリットなど、詳しくレビューしていこう!

まず、チューリッヒってどんな会社??から、
以下の目次でお送りします。
この記事の目次
チューリッヒ保険会社とは?
チューリッヒ保険会社は、スイスの会社、外資系の会社だ。
社名:チューリッヒ保険会社(1986年設立)
詳しく見たい人は⇒公式HPの会社概要
日本では【チューリッヒ生命】も展開していて、グループだけど、別会社になる。
今回紹介する【スーパー自動車保険】は、1998年に販売開始していて、【あなた専用自動車保険】という、名称でもある。
じゃあ、さっそく内容をレビューしよう。
チューリッヒ・自動車保険の内容
チューリッヒは、ネット型=ダイレクト系の自動車保険だが、自動車保険として基本的な内容はそろっている。
まずは、自動車保険の基本となる以下の内容がある。
チューリッヒ・スーパー自動車保険の主な補償内容
項 目 | 説 明 |
---|---|
対人賠償保険 | 他人にケガをさせてしまったとき、相手の治療費や慰謝料などを補償する。 (自賠責保険の支払い限度額を超える部分を補償する) |
対物賠償保険 | 相手の自動車や電柱など、他人のものを壊してしまったときの修理費を補償する。 |
人身傷害保険、 搭乗者傷害保険 | 運転者自身や同乗者が死傷したり、仕事を休むことになったときの損害を補償する。 |
車両保険 | 自分の自動車の事故の修理費や、盗難などの損害を補償する。 |
これに加えて、
主な【特約】の補償内容はつぎのとおりだ。
チューリッヒ・スーパー自動車保険のおもな【特約】の内容
項 目 | 説 明 |
---|---|
他車運転危険補償【特約】 | 一時的に借りたお車で事故を起こしたときを補償する |
対物超過【特約】 | 相手方の車の修理費が時価額を超えるときを補償する。支払限度額は50万円または無制限を選ぶ。 |
車内身の回り品【特約】 | 車両保険では補償の対象とならない、車載の身の回り品に生じた損害に対する補償 |
地震等による車両全損一時金【特約】 | 地震・噴火・津波によって車が全損となった場合に、50万円が支払われる |
原付【特約】 | ファミリーバイク(原付)で事故を起こしたときを補償する |
弁護士費用等【特約】 | もらい事故にあったときを補償する |
個人賠償責任補償【特約】 | 自転車による事故をはじめ、日常生活で他人にケガをさせたり他人の財物を壊してしまったときを補償する |
公式HPの内容は⇒こちら。
必要な特約は、ほぼ揃っていると思ってもらっていい。
チューリッヒ・自動車保険の見積もり(公式)
保険料の見積もりは、⇒公式HPで確認できるが、(2020年5月時点では)個人情報の入力がいるみたいだ。
であれば、複数(最大20社)の保険会社に見積もり依頼『保険スクエアbang! 自動車保険』でチェックするのもおススメ⇩
チューリッヒ・自動車保険の特徴は?

メリットやデメリットも含めて、特徴としてお伝えするよ!
特徴① 走る距離が短いと保険料が安い!が注意点も
ネット型自動車保険の特徴だね。
チューリッヒでも走行距離が短いと保険料が安い。
ちなみに、チューリッヒでは、この先1年間の予定走行距離で契約するんだ。
距離区分は次の5区分だ。
・3,000km以下
・3,000km超5,000km以下
・5,000km超10,000km以下
・10,000km超15,000km以下
・15,000km超
この先、1年間に走る【予定走行距離】だから、
申告した距離を超える場合には保険会社に連絡して追加保険料を支払うことになっている。

特徴② 初年度インターネット割引は、最大で2万円。一律ではない
チューリッヒで新しく契約するひと(他社からの乗り換えも含めて)には、新規インターネット割引として、保険料が最高で20,000円が割引になるんだけど、一律2万円の割引ではないんだ。
保険料による。
具体的には以下の表のようになっている。
チューリッヒ自動車の初年度のインターネット割引の金額
初年度のネット割引額 | 年間保険料 |
---|---|
20,000円割引 | 150,000円以上 |
15,000円割引 | 100,000円~150,000円未満 |
14,000円割引 | 60,000円~100,000円未満 |
13,000円割引 | 45,000円~60,000円未満 |
8,000円割引 | 30,000円~45,000円未満 |
3,000円割引 | 30,000円未満 |
2万円の割引になるのは、年間の保険料が15万円以上の場合だけ。
ネット型の自動車保険で、年間の保険料が15万円を超えるケースは少ないと思う。
あと、この割引は初年度のみ、だ。
2年目以降はもっと割引は少なるから、注意点であり、デメリットといえる。
特徴③ 2年目以降は、割引額が少なくなる!
先ほどみたように、初年度はインターネット割引で最高2万円まで割引だったが、2年目からは、その割引額が少なくなってしまう。
2年目は最高で5,000円の割引なんだけど、これも一律ではなく、保険料による。
チューリッヒ自動車の2年目のインターネット割引の金額
2年目のネット割引額 | 年間保険料 |
---|---|
5,000円割引 | 45,000円以上 |
4,000円割引 | 30,000円~45,000円未満 |
2,000円割引 | 30,000円未満 |
また、3年目以降は一律1,500円の割引になっているんだ。
なので、初めてチューリッヒに契約する人は、かなり安く感じるけど、2年以降はそうでもなかったりするよ。

特徴④ 原付特約(=ファミリーバイク特約)が弱い
原付バイクの特約を検討している人は要注意だ。
チューリッヒでは、【ファミリーバイク特約】を【原付特約】といっているが、【自損タイプ(=保障が薄いタイプ)】しかない。
他社の一般的なファミリーバイク特約には、
【人身傷害タイプ】か
【自損タイプ】のどちらかが選べるんだけど、チューリッヒには選択肢がなく、自分自身のケガや傷害への保障が薄い【自損タイプ】のみ、になるから気を付けておいてほしい。
注意点であり、デメリットだ。
ファミリーバイク特約【人身傷害タイプ】も選べるようになってほしい。
特徴⑤ 事故現場に警備会社の駆け付けサービスはない
ソニー損保や、おとなの自動車保険、イーデザイン損保などは、事故現場にセコムやALSOKが駆けつけてくれたりするんだけど、チューリッヒには、そういったサービスはついていない。
もちろんロードサービスは来てくれるよ。
事故する相手はどんな人か分からないから、警備会社の駆けつけは心強いんだけど、残念ながらそのサービスは付いていないようだ。
特徴⑥ ロードサービスがかなり手厚く、キャンセル費用まで出る
すべての契約にロードサービスが無料で、事故や故障など、トラブル時に24時間365日、来てくれるけど内容が、かなり手厚い。
詳細は、公式HP参照。

特徴の一部をピックアップすると、
【レッカーサービス】の距離も長いこと
チューリッヒの「指定修理工場」への移動の場合、距離の制限なく無料。
【キャンセル費用サポート】があること
【キャンセル費用サポート】なんて、かなり珍しい。
車でレジャーに出かける機会が多い人は、ロードサービスが手厚いのは嬉しいね。
特徴⑦ 対物超過特約の【無制限】が選べる
これはかなり珍しい、というかチューリッヒが唯一だ。
【相手方の車の修理費が時価額を超えるときを補償する】という、この【対物超過特約】は各社とも、50万円が限度なんだけど、チューリッヒでは【無制限タイプ】が選べる。
車の耐用年数も長くなって、10数年経過した車も普通に走っているからね。
時代にあった保障を用意しているというのは素晴らしいと思う。
チューリッヒの評判はどうなのか??
について話しよう。

【自動車保険】が本当に役に立つかどうか??は、
ネットに書かれた細かな口コミ投稿や、保険料だったり、契約手続き、
オリコンの評価ランキング、価格.comのランキング
だったり色々あるけど、
実際の【事故対応の満足度】が大きいのでは??、
という視点から、ここでは【事故対応の満足度】についての、外部評価機関のランキングを転記した。
J.D.パワー2019年自動車保険【事故対応】満足度調査
順位 | 保険会社名 | 点数(1,000満点) |
---|---|---|
1位 | ソニー損保 | 724 |
2位 | イーデザイン損保 | 719 |
3位 | 損保ジャパン | 706 |
4位 | 東京海上日動 | 697 |
5位 | セゾン自動車火災 | 694 |
6位 | 三井住友海上 | 687 |
7位 | AIG損保 | 682 |
8位 | あいおいニッセイ同和損保 | 677 |
9位 | アクサダイレクト | 668 |
10位 | チューリッヒ | 662 |
11位 | 三井ダイレクト損保 | 656 |
12位 | SBI損保 | 650 |
J.D. パワー 2019年自動車保険事故対応満足度調査 より
チューリッヒの、評価ランキングは、10位だ。
もちろんこれが全てではないけど、外部評価はそれほど高くないようだ。
ちなみに、J.D.パワーというのは、こんな会社だ。
日本国内では1990年から事業をスタートし、CSに関する調査やコンサルティングを行っている。
顧客満足度の調査を専門にしている会社の評価だから、社内評価よりも客観的にみていると思う。
まとめ & その他

・走行距離が短い人は安いが、申告した距離を超える場合、追加料金が発生する。
・ネット割引は、最大で2万円。割引額は保険料による。
・2年目~のネット割引は、割引額が少なくなる。
・ロードサービスが手厚い。キャンセル費用まで出してくれる。
・事故現場の警備会社かけつけサービスはない。
・原付特約(=ファミリーバイク特約)は【自損タイプ】しかないから要注意。
・対物超過特約の無制限タイプが選べる。
チューリッヒは、ネット型ということで保険料は安い。
実際に、東京海上などの大手代理店系と比較すると、保険料が半額くらいになることも。
でも。

自動車保険の販売資格と上級資格(損害保険プランナー)を保有する筆者が、厳選した評価ポイントをもとに本気で書いたレビューです。
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