【FP執筆】今回の記事は更新で高い!という声が多い、損保ジャパンの自動車保険!
更新の見積もりが来たけど実際どうなのか??
FP視点で客観的にみた評価や事故対応、デメリットや弱点、注意点など、詳しくレビューしました。
今回も3者対談でお送りします。

社名が何回か変わってますよね。就職活動の企業研究で知りました。
保険の内容はどうなんでしょうか?


まず、損保ジャパンってどんな会社??から、
以下の目次でお送りします。
この記事の目次
損保ジャパンとは?
会社について、再確認しておこう。
社名:損害保険ジャパン株式会社(1888年、明治21年創業)
2020年4月に【損保ジャパン】に社名変更したよ。
もともとは、安田火災&日産火災系列の損保ジャパンと、日本興亜損保が2010年に合併して、【損害保険ジャパン日本興亜株式会社】という社名になっていた。
そして、今回【日本興亜】の名前が外れたけど、べつに分断されたわけではない。
社名が長すぎたから、分かりやすさを考えて短くしたらしい。
変更前が、【ジャパン】と【日本】で、日本が2回も出てきてたわけだしね。。
社名変更の歴史を詳しく見たければ、こちらの公式HPの会社沿革を参照してほしい。
そして、損保ジャパンは、SOMPOホールディングスの代表的な会社だ。
SOMPOホールディングスというのは、日本では、東京海上、MS&ADインシュアランスと並んで、いわゆる三メガ損保のひとつなんだ。
セゾン自動車火災保険(おとなの自動車保険)、やSOMPOひまわり生命保険も、SOMPOホールディングスの仲間になっている。
じゃあ、さっそく内容をレビューしよう。
損保ジャパンの自動車保険の内容
大手の代理店型の自動車保険でもあり、基本的な内容はそろっている。

まずは、自動車保険の基本となる以下の内容がある。
損保ジャパンの自動車保険の主な補償内容
項 目 | 説 明 |
---|---|
対人賠償保険 | 他人にケガをさせてしまったとき、相手の治療費や慰謝料などを補償する。 (自賠責保険の支払い限度額を超える部分を補償する) |
対物賠償保険 | 相手の自動車や電柱など、他人のものを壊してしまったときの修理費を補償する。 |
人身傷害保険、 搭乗者傷害保険 | 運転者自身や同乗者が死傷したり、仕事を休むことになったときの損害を補償する。 |
車両保険 | 自分の自動車の事故の修理費や、盗難などの損害を補償する。 |
これに加えて、
おもな【特約】の補償内容はつぎのとおりだ。
損保ジャパンの自動車保険のおもな【特約】の内容
項 目 | 説 明 |
---|---|
対物全損時修理差額費用【特約】 | 相手方の車の修理費が時価額を超えるときを補償する |
車両新価【特約】 | 新車が大きな損傷を受けたときを補償する |
車両全損修理時【特約】 | 修理費が協定保険価額を超過した場合は、超過した修理費について50万円を限度に支払われる |
地震・噴火・津波車両全損時一時金【特約】 | 地震・噴火・津波により、車に大きな損害を受けたときを補償する |
代車等諸費用【特約】(30日型) | レッカーけん引された場合に、被保険者が負担した所定の費用が支払われる |
ドライブレコーダーによる事故発生時の通知等に関する【特約】 | ドライブレコーダーを用いた先進的な各種サービスが受けられる |
ファミリーバイク【特約】 | ファミリーバイク(原付)で事故を起こしたときを補償する |
弁護士費用【特約】(日常生活・自動車事故型) | もらい事故にあったとき(日常事故も含む)を補償する |
弁護士費用【特約】(自動車事故限定型) | もらい事故にあったときを補償する |
個人賠償責任【特約】 | 自転車による事故をはじめ、日常生活で他人にケガをさせたり他人の財物を壊してしまったときを補償する |
車両積載動産【特約】 | 車に積んでいた日用品に損害が生じたときを補償する |
無過失事故の特則 | 追突された等、過失のない事故の場合、車両保険を使っても等級ダウンしない |
他車運転【特約】 | 一時的に借りた車で事故を起こしたときを補償する |
公式HPの内容は⇒こちら。
損保ジャパンの自動車保険の特徴は?

メリットやデメリットも含めて、特徴としてお伝えするよ!
特徴① 提携している代理店が多い
提携している代理店数は以下のとおりだ。東京海上や三井住友海上とも比較してみた。
損害保険会社の提携代理店数
社名 | 代理店数 |
---|---|
損保ジャパン | 53,734 |
東京海上日動火災 | 49,651 |
三井住友海上火災 | 38,122 |
損保ジャパンは、いちばん多くて、53,734店もの代理店と提携しているから、あちこちで看板を見かけると思うよ。
多いからいい、という訳でもないが、特徴のひとつだ。
特徴② 事故現場にALSOKが駆け付けてくれる
損保ジャパンの自動車保険は、事故のときに警備会社(ALSOK)が駆けつけてくれる。
こういった警備会社の駆け付けサービスを用意している保険会社はまだまだ少ないんだ。
(東京海上日動でも、こういったサービスはないからね)
事故する相手はどんな人か分からないから、警備会社の人が来てくれると、特に女性のドライバーなんかは、心強いのではないだろうか。
特徴③ 24時間365日の事故対応はやっぱり安心だ
ロードサービスや、事故対応は24時間・365日対応。
ダイレクト系のように、事故受付は24時間だけど対応は20時まで、といったスキマもないのが安心だ。
特徴④【ドライブレコーダー特約】が付けられる

損保ジャパンでは、「DRIVING!(ドライビング)」というサービス名で提供している。
・ドライブレコーダーが、850円/月で借りられることと、
・もし事故とかで大きな衝撃があった時は、自動で、事故の映像データを保険会社に送信して、事故連絡をしてくれるんだ。
もしもの時を考えると、これはかなり安心感だと思う。
最近は、怖いドライバーもいるっていうしね。

デメリットは、前方しか録画できないことかな。
全方向を撮影する機種も選べるようになることを期待したい。

しいて弱点をいうと、ドラレコで通話はできないようだ。 東京海上のドラレコだと、そのまま通話もできたりするからね。
ここもグレードアップを期待したい。
特徴⑤ 3年契約などの長期契約ができる
損保ジャパンや東京海上のような代理店系の自動車保険は【3年契約】といった長期契約ができる。
(ちなみにダイレクト系は1年契約しかできない)

事故で保険を使っても3年間は保険料が変わらないことと、
毎年の更新の手間が省けること、
保険料が少し割引になることだ。
特徴⑥ 代理店のサポートが受けられる
損保ジャパンのような代理店型の自動車保険は、契約時の書類作成や、途中で自動車を買い替えたり、保障内容を変える時など、代理店のサポートが受けられる。
逆に担当代理店のサポートが弱いと、魅力も薄くなってしまうといえる。
特徴⑦【安心更新サポート】のサービスがある


こういったサポートも強みだね。
特徴⑧ 【ポータプルスマイリングロード】のアプリで保険料が割引に
損保ジャパンで用意しているスマホアプリ【ポータプルスマイリングロード】で、運転診断を実施し、割引スコアが一定の条件を満たしていたときには、6Sもしくは7S等級での契約の保険料が最大で20%割引になるようだ。
安全運転のスコア判定は、かなり厳しいようだが、最短10時間以上の運転判定でできるようなので、新規で検討している人はチャレンジしてみてもいいかもしれない。
これは、珍しい割引システムだよ。
詳細は、公式HP
損保ジャパンの自動車保険の評判はどうなのか??
について話しよう。

【自動車保険】が本当に役に立つかどうか??は、
ネットに書かれた細かな口コミや、保険料だったり、契約手続きだったり色々あるけど、
実際の【事故対応の満足度】が大きいのでは??、という視点から、
【事故対応の満足度】についての、外部評価機関のランキングを転記した。
J.D.パワー2019年自動車保険事故対応満足度調査
順位 | 保険会社名 | 点数(1,000満点) |
---|---|---|
1位 | ソニー損保 | 724 |
2位 | イーデザイン損保 | 719 |
3位 | 損保ジャパン | 706 |
4位 | 東京海上日動 | 697 |
5位 | セゾン自動車火災 | 694 |
6位 | 三井住友海上 | 687 |
7位 | AIG損保 | 682 |
8位 | あいおいニッセイ同和損保 | 677 |
9位 | アクサダイレクト | 668 |
10位 | チューリッヒ | 662 |
11位 | 三井ダイレクト損保 | 656 |
12位 | SBI損保 | 650 |
J.D. パワー 2019年自動車保険事故対応満足度調査 より
損保ジャパンの自動車保険の、評価ランキングは、3位だ。
もちろんこれが全てではないと思うけど、ダイレクト系のソニー損保とイーデザイン損保に負けてしまっているのが意外なところだ。
ちなみに、ここで紹介した【J.D.パワー】というのは、こんな会社だ。
日本国内では1990年から事業をスタートし、CSに関する調査やコンサルティングを行っている。
顧客満足度の調査を専門にしている会社の評価だから、社内評価よりも客観的にみていると思う。
まとめ & その他

・トライブレコーダー特約や、長期契約の取扱い、更新サポートなど、代理店型の自動車保険特有の強みがある。
・選べる特約の種類や補償内容も手厚い。
・保険料は高い。
・代理店の数は多いが、サポート力は担当代理店次第。サポートが弱いと思うならばせっかく損保ジャパンで契約しているメリットは薄い。
・事故対応なども含めて、自動車保険の基本的な内容はそろっている。
・事故現場にALSOKが来てくれる。
・【ポータブルスマイリングロード】で、新規契約の保険料割引が期待できる。
特徴を含めて見てきたけど、損保ジャパン唯一の特徴というのは少ない。
【ポータブルスマイリングロード】の保険料割引が特徴的だったくらいで、あとは大手代理店型の通常の補償内容といったところだ。
高いからといって、補償内容も実際に、特筆すべきものはなかった。
損保ジャパンのような代理店型の保険は、代理店のサポートがあってこそだから、
・代理店のサポートがあまり期待できない、とか、
・ドライブレコーダーも特に不要、とかなら、
いっそ他の保険会社を比較してもよいと思う。

ソニー損保や、おとなの自動車保険で比較すると、半分くらいになることも多いです。
でも。

自動車保険の販売資格と上級資格(損害保険プランナー)を保有する筆者が、厳選した評価ポイントをもとに本気で書いたレビューです。
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