【FP執筆】2020年3月より新商品の【生きるためのがん保険ALL-in】ですが、実際のところどうなのか?
メリットやデメリットを、検証しました。
アフラックは、TVのCMでよく見ます。CM多すぎじゃね? と思うくらいに。。
がん保険の契約者数ナンバーワンと言っていますが、アフラックは昔からやっているので、過去から通算した保有契約数は確かに一位だと思いますが、最近の新規の契約数では、そうでもないと思われます。
おそらく、ここ1年間の新規契約件数では、あとから紹介するチューリッヒ生命か、FWD富士生命のほうが多いはず。
ただ、アフラックのがん保険は、知名度は抜群に高く、気になる商品であることは確かです。
なので、この記事では、現役FPが、アフラックの新しい 【生きるためのがん保険ALL-in】 の実力を検証したいと思います。
では!以下の目次でお送りします。
この記事の目次
今回は商品の改定ではなく、新プランの追加
今回は、商品改定ではなく、新プランの追加です。
今までの 【生きるためのがん保険Days1】 は、そのまま残るので、今までのタイプが良ければそのまま、【Days1】 も選べますし、新しい【ALL-in】 も選べます。
じゃあ、なぜ商品改定じゃなくて、新しいプランの追加なの? というと。。
10年ごとの【更新タイプ】にすることで安く、手厚くできるからです。
アフラックの担当者が言うには、
なので、アフラックは商品を、時代に合わせてリニューアルしていくので、それに合わせて特約などを変えていけばいいと思います 』
とのこと。
何となく納得です。
ただ、10年ごととかで見直しをしていくと、その時の年令によって、契約者が支払う保険料も上がってしまうのがデメリットですが。。。
筆者個人的には、
治療方法が変わっても対応できる、診断一時金のタイプが、やっぱり一番ベストだな!
とあらためて思いました。
続いて、【生きるためのがん保険ALL-in】の具体的な内容を検証していきます。
基本的な内容は、今までの【Days1】と似ている
基本的な内容は、今までの【Days1】と似ています。
正式な情報は、⇒公式HPを参照下さい
公式HPと同じ内容や、アピールポイントを転記しても意味がないので、筆者が思うメリットや、残念な点を書いていきます。
10年ごとの更新タイプなので若い人だと安くて手厚い
【生きるためのがん保険ALL-in】では、治療費に備える保障内容 = つまり【がん治療保障特約】 に、
手術や放射線治療、毎月の抗がん剤治療、ホルモン剤治療、痛みを和らげる緩和療養(かんわ) の給付金が付いているのですが、これが10年ごとの更新なので、安くて手厚いのです。
同じ条件で、他社と比較しても、更新型なので、安いです。
他社のよくある 【がん保険】 は、終身タイプがメインなので、比べると明らかに安いです。
また、若いうちは終身といっても高い保険料はイヤでしょうから、若い人にもピッタリ合っていると思います。
注意点は、10年ごとに更新となり、保険料が上がっていくことです。
なので、せっかく若い時に入ったメリットがあまりない、ということです。
がん診断給付金、がん入院、がん通院給付金は、必ずセットで外せない & あまり変えれない!
【生きるためのがん保険ALL-in】にリニューアルしても、
がん診断給付金、がん入院給付金、がん通院給付金は、必ずセットされ、外せません。
アフラックは、以前から設計の自由度が低いですが、これも相変わらずです。
特に、入院給付金に関しては、どこかで【医療保険】に入っていれば、基本的に重複する部分です。
もちろん、保険は加入した分だけ上乗せで出るのですが、すでによそで加入してるし。。。という気持ちになります。
そして、がんの入院日数は、ここ近年、どんどん短くなっていますから、がん入院給付金は外して安くしたい、という声も多いはずです。
また、アフラックは給付金額が基本的に倍率で連動していて、個別に設定できないのです。
(他社のがん保険は、細かく変えれる商品が多いのに! )
よって、がん診断給付金50万円だと、がん通院=5千円/日 となりますが、通院一日たった5千円では、物足りなさすぎですからね。
せっかくいい商品なのに、もう少し何とかしてほしいです。
上皮内新生物の場合は、がん診断給付金が10%しか出ない
以前からそうですが、アフラックは、ステージ0期のがん(上皮内新生物)のときの給付金が少ないのです。
アフラックでは、上皮内新生物は、【がん】とは考えていません、というスタンスだった、と聞いています。
というわけで、以前は全く出なかったのですが、今の商品は、給付金が10%だけ受け取れる設定になっています。
つまり、がん診断給付金が50万円だったら、上皮内新生物のときは5万円だけ、です。
上皮内新生物で、高額な治療費が掛かることは少ないですが、ほとんどの会社のがん保険は、上皮内新生物でも全額もらえる設定なので、アフラックでも10%と言わず、せめて20~50%程度にしたら見栄えが良くなるのにな、と思います。
よって、他社と比べる時にも、要注意です。
がん診断給付金の2回目以降の給付要件がきびしい
がん入院とがん通院の合計日数が30日以上になった時とか、2年経過しての再入院や抗がん剤治療をしたなど、
詳しくは公式HPに細かく記載されていますが、まあまあきびしいです。
最近では、【医療保険】の特約であっても、診断給付金の2回目以降は、1年経過後でも出る、という会社が増えてきているなかで、この要件は正直、きびしめです。
がん保険を昔から販売している会社でもあるのに、ここはもう少しゆるくすれば、、、と思います。
保険料払込免除特約の要件がきびしい
一度がんになってしまったら以後の保険料は支払わなくてもいい、という【保険料払込免除特約】ですが、アフラックのがん保険は、この認定要件がきびしいです。
ほとんどの会社の【がん保険】では、がんと診断された時点でそれ以降の保険料は払わなくてもよくなり、その後の保障はずっと続くというものですが、
アフラックのがん保険では、
がん入院とがん通院の合計が30日以上になった、とか、
がんと診断されて2年後に再入院や抗がん剤や放射線などの通院をしないと適用になりません。
おなじ【払込免除特約】でも、かなり要件がきびしいです。
外見ケア給付金は、特約保険料も安いので、付けておきたい
デメリットや弱点ばかりを伝えてきましたが、よい部分もあります。
がん治療で髪の毛が抜けてしまったとか、顔や手足のがんの切除などで手術をしたときに、10万円とか20万円が給付される 【外見ケア特約】 が、保険料も安くてよいです。
10年更新ですが、ぜひ付けておきたいところ。
健康や治療などの医療相談サービスはかなりいい
がんになってしまったときの、健康や治療に関する相談ができるサービス(=プレミアサポート)は、かなり良いと聞きます。
一度詳しく説明を聞いたことがあるのですが、医療関係の人が訪問してくれたり、専門医を紹介してくれたりするそうで、不安な心のケアまでもしてくれそうな印象を受けました。
かなり頼れるサービスとのこと。
加入時の健康告知(=診査)は、他社のがん保険よりも、ゆるめ
あまり詳しくは書けませんが、他社のがん保険で健康告知(=過去の治療歴や健康診断での指摘など)で、契約できない場合でも、アフラックならば入れる、というケースは結構あります。
ここでは詳しく書き尽くせないですが、他社の【がん保険】に入れなかった人でも、問い合わせしたら入れる、ことがあるので、気になる方は問い合わせする価値ありです。
まとめ
アフラックは古くから【がん保険】を販売していて、
知名度や会社の規模からくる安心感はありますが、商品に関しては、ちょっと微妙です。
他の【がん保険】と比べると、正直見劣りしてしまう部分があります。
CMに経費をかけるんじゃなくて、商品内容にもっと経費をかけてほしいものです。
ガチガチに固定されたプランじゃなくって、もっと自由度が高くするとか、治療給付金の限度額(=通算600万円が上限)をなくす、とか。
そうしないと他社の【がん保険】に置いて行かれそうな気がしています。
が、10年定期タイプなので、保険料の安さでは他社よりも優位性があると思うので、保険料をみて、他社と比較すればよいと思います。
あと、がん保険を検討しているなら、【チューリッヒ生命のがん保険】だけは、絶対要チェックです。
※安くて終身、通院に手厚く、自由診療までカバーしています。
詳しくはこちらのレビュー⇒チューリッヒ生命ガン保険のレビュー
ついでに、外貨で少し難しくはなりますが、【ジブラルタ生命・三大疾病】も、ある意味、コスパ最強のがん保険です。
詳しくはこちらのレビュー⇒ジブラルタ生命・三大疾病のレビュー