ネットの口コミや専門家からの評判が高く、上皮内でも出ることや、初回のがん保障の手厚さ、女性の保険料が安いなどのメリットがありますが、デメリットもあります。
初回は手厚いが、抗が ん剤治療は通院特約を付けないと手薄だったり、払込免除特約がない、など、いくつかデメリットや注意点もしっかりとありますので、
今回の記事では、オリックス生命・がん保険ビリーブのデメリットを中心に、詳細やメリット、告知書の内容まで、現役FPの視点から徹底的に検証していきます!
まず、デメリットを具体的にお伝えする前に、オリックス生命・がん保険ビリーブの概要をかんたんにまとめてみます。
知っている人はさっと再確認下さいね!
オリックス生命・がん保険ビリーブは、掛け捨てタイプの、終身がん保険です。
保障内容は、がん診断・がん入院・がん手術・がん退院がセットになったパッケージ商品です。
これに、特約として、がん先進医療とがん通院特約を選んで付けることができます。
ビリーブは、セット商品なので、設計の自由度は大変低いですが、初回のがんのときは、200万円近く給付金が出る(基本給付金額1万円の場合)ような保障内容となっていて、初回はかなり手厚い保障となっています。
最近のがん治療は入院が短くて、退院したあとに、抗がん剤治療などを通院でしていくことがたいへん多いので、がんとなった時に始めにまとまったお金で、200万円近くの一時金が受け取れたら、経済的にはかなり安心できることでしょう。
それでは、さっそく、オリックス生命・がん保険ビリーブの具体的な商品内容です。後で解説しますので、必要な項目だけ、ざっと、ご確認くださいね!
ちなみに公式な情報はこちらです⇒[公式HP:オリックス生命・がん保険ビリーブbelieve]
オリックス生命・がん保険ビリーブの商品内容詳細
名称 | 内容 |
---|---|
商品名 | オリックス生命・がん保険ビリーブ【無配当 新がん保険2010】 |
主契約 | 以下の5つがセット。基本給付金額:10,000円の場合 ①がん初回診断一時金:100万円(初回のみ)初めてがんと診断確定されたとき ②がん治療給付金:50万円、がんの治療を目的として入院を開始したとき ③がん入院給付金:10,000円/日、がんの治療を目的として入院したとき ④がん手術給付金:20万円 ⑤がん退院一時金:10万円(がんで10日以上の継続入院後に退院したとき) |
特約 | ・がん先進医療特約:がんの先進医療を受けたとき(通算2,000万円限度) ・がん通院特約:日額3000円~千円単位(基本給付金額が上限) |
保険料払込期間 | 終身払、60才~75才まで5才単位で設定可 |
保険期間 | 終身のみ |
契約可能年齢 | 0才~75才まで |
払込方法 | 月払い、半年払い、年払い。口座振替、クレジットカード可 |
その他 | ・貯蓄性:なし。 ・非喫煙者割引:なし。 ・告知書(3項目)のみで医師の診査は不要。 ・配当金:なし。 ・T-PEC社の付帯サービス(セカンドオピニオン、健康医療相談など)あり。 ・がんの保障は、責任開始日(一般的には契約した日)から、91日目以降から保障開始。 |
それでは、解説をしていきますね!
オリックス生命・がん保険ビリーブは、セットになったパッケージ型のがん保険です。保険料は掛けすてなので、貯蓄性はありません。
主契約が、①~⑤の5つセットになっていて、基本給付金額:1万円の場合は以下のような給付内容になっています。
①~⑤はセットなので、どれかを外したり、どれかの金額だけを変えたりすることはできません。
ビリーブの主契約の内容
①がん初回診断一時金:100万円(初回のみ)初めてがんと診断確定されたとき
②がん治療給付金:50万円、がんの治療を目的として入院を開始したとき(2年に1回なんどでも)。
③がん入院給付金:1万円/日、がんの治療を目的として入院したとき
④がん手術給付金:20万円、所定のがん手術を受けたとき
⑤がん退院一時金:10万円(がんで10日以上の継続入院後に退院したとき)
となっています。
たとえば、がんで14日間入院して手術をして退院したような場合だと、
①診断で100万円+
②入院開始で50万円+
③入院した日数で14万円+
④手術で20万円+
⑤退院で10万円 で、この例でも合計194万円の受け取りになるので、初回のがんに関してはかなり手厚いのです。
ビリーブの特約の内容
あとは、特約を付けたければ、がん先進医療特約と、がん通院特約も付けることができます。
①がん先進医療特約
がんの先進医療を受けたとき(通算2,000万円限度)
②がん通院特約
日額3,000円~千円単位(基本給付金額が上限)で設定。
がん治療を目的として以下の通院をしたときに、通院日額として受け取れる。
・がんの退院後の1年以内の通院:60日を限度
・手術、放射線照射、温熱療法、抗がん剤治療(腫瘍用薬のみとし、経口投与を除く)のための通院:支払日数無制限
ざっとお伝えすると、このような内容です。
では、実際に、オリックス生命・がん保険ビリーブのデメリットや注意点は、どうなのでしょうか?
続いて説明していきますね!
オリックス生命・がん保険ビリーブのデメリットや注意点など
デメリットや注意点などを7項目、お伝えしていきますね!
①:パッケージ商品なので、設計の自由度は少ない
ビリーブは、主契約①~⑤のセットになっていて、金額を修正したり一部を外したりすることができません。
選べる箇所としては、特約(先進医療特約か、がん通院特約)を付けるか付けないか、払込期間を何歳までにするのか?のみなので、設計の自由度はほぼありません。
②:50才以降でないと、基本給付金額5,000円が選べない
0才~49才までの人は、基本給付金額1万円のプランしか選べません。
ビリーブはかなり手厚い保障なので、それはそれでよいのですが、保険料の負担を安くしたいから半分のプラン(例えば基本給付金額5千円のプラン)で入りたい、となっても50才以降でないと、1万円プランしか選べないのです。ここは、もう少し取り扱い基準を下げて気軽に入れるようにしてほしいと思います。
③:がん初回診断一時金は1回のみしかもらえない
ビリーブのがん初回診断一時金は一回しかもらえません。2回目以降はもらえません。
④:2回目以降のがん治療給付金は、入院が要件になっていること
がん初回診断一時金は一回で終わってしまうので、がん治療給付金が2回目以降の一時金の給付金、というイメージなのですが、これは、【2年経過後のがん入院】でないともらえません。
がんの継続治療は、抗がん剤などでの通院治療が増えてきていますが、通院しているだけでは、がん治療給付金は出ませんので、要注意です。
昔の富士生命のがん保険のように、継続してがん通院しているならば出る、とかにしてくれたらかなり安心感があるのですが、そこまでではないようです。
⑤:保険料払込免除特約がつけられない
多くのがん保険では、がんと診断されてしまったらそれ以降の保険料は支払わなくてもいい、という【保険料払込免除特約】というものをつけることができるのですが、ビリーブはその免除特約がないので、たとえがんになったとしても継続して保険料を支払っていく必要があります。
⑥:がん先進医療特約をつけても、使える先進医療はがんのみであること
ビリーブに限った話ではないのですが、がん保険に先進医療特約を付けても、がんでの先進医療にしか適用にならないことです。
医療保険(新キュアなど)に付けたら全ての先進医療が範囲になるので、先進医療は医療保険に付けておきましょう。
⑦:がん保険なので、保険が始まるまでは90日間の待ち期間があること
ビリーブに限った話ではないのですが、がん保険なので、がんの保障は、責任開始日(要は契約した日)から91日後にならないと、保険は開始しないので、今の保険からの乗り換えを検討している人は、注意しておいて下さいね!
以上が、デメリットや注意点になります。
ただ、デメリットがある一方で、オリックス生命・がん保険ビリーブのメリットとしては、
オリックス生命・がん保険ビリーブのメリット
メリットも9項目ほど紹介しますね!
①:上皮内がんでも、同額保障してくれる
上皮内がんというのは、ステージ0期のがんなので、大きな医療費がかかることは、ほぼないのですが、上皮内がんの時も、同じ額で保障してくれます。
上皮内がんでは、出なかったり減らされたりする会社がある(例:メットライフ(ガードX)や、アフラックのがん保険(Days)などでは上皮内がんでは金額が減らされる)なかで、ビリーブは上皮内ガンでも、同額で保障されるのはメリットですね。
②:初回のがんの給付金額がかなり手厚い
主契約だけでも、先ほど紹介した、2週間程度の入院でも200万円近くの保険金が受け取れますから(基本給付金額1万の例)、初回のがんでの給付はかなり手厚いので、その後の通院や収入減などに使うことが出来ると思います。
③:がん治療給付金は2年に1回、何度でも出る
がん初回診断一時金は、初めての診断の時だけなので1回しか出ないのですが、がん治療給付金は、2年に1回ですが入院したら回数無制限で出ます。
おそらくこれが2回目以降のまとまった給付金のイメージなのでしょう。
④:重い障害状態になってしまったら、それ以降の保険料は免除になる
事故やケガが原因で所定の身体障害になったり、病気やケガで所定の高度障害状態になってしまったら、それ以降の保険料の払込みが免除されることです。
⑤:女性の保険料が安い
ビリーブの保険料水準は、保障内容に対して全体的に安いですが、女性の保険料はさらに割安に設定されています。
以下に年齢階層別の保険料のイメージを載せてみました。
契約年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
20才 | 2,220円 | 2,020円 |
30才 | 2,990円 | 2,640円 |
40才 | 4,310円 | 3,490円 |
50才 | 6,430円 | 4,360円 |
60才 | 9,580円 | 5,260円 |
保険期間:終身、保険料払込期間:終身払
主契約(基本給付金額):1万円、がん先進医療特約:付加
がん通院特約:日額1万円、付加
比べてみると、特に40代以降からは女性の保険料がかなり、安く設定されていることが分かりますね!
具体的な保険料は、公式ページ:保険料シミュレーションで試算できますので、詳しく知りたい人はどうぞ。
⑥:月払いよりも年払いにすると割引がきく
オリックスは、年払いの割引率が高い会社です。
月払いするよりも、年払いにすると約2.7%くらい保険料が割引になります。
⑦:クレジットカード払いができるので、ポイント還元が期待できる
オリックス生命は、この商品に限らず、クレジットカードでの支払いができます。
月払いならば月5万円まで、半年払い・年払いならば1回10万円までならクレジットカードが使えるので、カードのポイントを貯めている人には、ポイント還元が期待できますから、嬉しいですね!
⑧:ティーペック社のセカンドオピニオンなど、健康相談、医療相談サービスが使える
オリックス生命は、今回のビリーブを含めて、多くの商品で健康相談、医療相談のサービスが付いていて、セカンドオピニオンなど、健康相談サービスが使うことができえます。
ティーペック社の健康相談サービスは、こちらの記事⇒【生命保険会社のセカンドオピニオン等のサービスをフル活用する方法!】でも詳しく解説していますので、ぜひご覧下さいね!
⑨:告知書の質問内容が3項目のみでよい
ビリーブの加入時の診査は、かんたんな告知の3項目さえクリアすればOKです。
参考までに、具体的な告知内容を次の章で紹介しておきますね!
がん保険ビリーブの告知書の内容
ビリーブの加入時の診査は、かんたんな告知の3項目のみで、質問3つ全てが【いいえ】であればOKです。
質問1:
今までに、がんまたは上皮内新生物にかかったことがありますか?
質問2:
最近3か月以内に、下記の「別表1」の病気または病状で、医師の診察・検査・治療・投薬のいずれかをうけたことがありますか?
質問3:
過去2年以内に、健康診断・人間ドックをうけて、下記の「別表2」の検査結果の異常(要再検査・要精密検査・要治療)を指摘されたことがありますか?(再検査・精密検査の結果、異常がなく、診療完了となった場合は「指摘なし」とみなします。)
告知内容に関しては、公式ページのリンクを↓に貼っておきますので、詳しく見たい人はこちら【オリックス生命、がん保険の告知書(公式)】をご覧くださいね!
さいごに
いかがでしたか?
オリックス生命・がん保険ビリーブは、専門家からも評判がよくて、魅力的な商品ではありますが、検討する時は比較として、
特に、チューリッヒ生命の、『終身ガン治療保険プレミアム(3大疾病保険プレミアム)』は、絶対に見ておいてほしい商品です。
詳しくはこちらに⇒「チューリッヒ生命・がん保険の評判、メリット、告知内容などFPが解説!」
保険料の安さと、抗がん剤治療の手厚さなどで、現行のがん保険では一番良いといっても言い過ぎではないくらいの商品ですし、チューリッヒ生命は、2018.4月の改定で保険料の値上げを予定しているので、特に、今聞いておいてほしいと思います。