マンションに火災保険は本当に必要なのでしょうか?
分譲マンションを購入する方でも、基本的に燃えないマンションに対して、そもそも火災保険は必要なの?と、疑問に思う方は多いです。その考え方も一理ありですから。
今回の記事は、なぜマンションに火災保険が必要なのか?その理由と、不要な理由それぞれをまとめて解説しました。
それでは、まずは、マンションに火災保険が不要と考える理由からです。
マンションに火災保険が不要な理由
- マンションは鉄筋・コンクリートで出来ているのでそもそも燃えない
- 古いマンションならわかるが、新しいマンションであれば、安全性も高いため、なおのこと必要性を感じない
- 窓ガラス、ドア、バルコニーは共用部分(マンションによって異なる)なので、共用部分は管理組合が火災保険に加入しているため、入居者が加入する必要がない
といった理由です。
しかし、保険に加入しない、というと不安に思う方も多いはずです。
火災が起きる可能性はゼロではないし、ローンを組んで購入した物件ならば、住めなくなるような被害を受けて、ローンだけ残っても困ります。
では、なぜマンションに火災保険が必要なのでしょうか?
マンションに火災保険が必要な理由
- 自分が原因でない他所からのもらい火でも、火災は出火元に請求できない(失火責任法の規定)ため、入居者自身で保険に加入していないと保障が受けられない
- 火災保険の保障内容は火事だけではない(保険会社の火災保険の給付事例では、火災が原因は実は7位。天災である風災落雷、破汚損での支払いの方が多い。詳しくは⇒火災保険の支払い事例ランキングと、その内容を解説します!)
- 火災の消火活動にともなう放水等の水濡れによる被害も考えられる
- 火災保険に加入していないと、地震保険に加入できない
- 銀行で住宅ローンを借り入れする条件として、火災保険の加入が必須になっている。(最近では少なくなり、一部の地銀や信用金庫のみ)
- 近隣への日常賠償責任をカバーするための、個人賠償責任を付帯するため
- 賃貸マンションならば、大家さんに対する借家人賠償責任保険は必須。
(賃貸マンションの方は、こちらの記事⇒「賃貸の火災保険の相場はもっと安い!?プロが教える節約方法!」 でも詳しくお伝えしています)
なお、マンションは木造の一戸建と比べて、住宅が被害を受けにくいということもあって保険料が安いのです。
じゃあ実際に保険料はいくらくらいなの?
マンションの火災保険料は木造住宅と比べて安い、とお伝えしましたが実際に金額を試算してみました。
試算条件①分譲マンション(神奈川県)・平成29年築・専有面積80㎡
朝日火災・ホームアシスト・オールリスク対応プラン
建物1,000万円・家財500万円(地震保険は上限値の建物500万円・家財250万円で設定)
5年契約の年払い保険料: 21,730円/年間 になります。
月々で割ると2,000円/月より安いですからね。マンションの火災保険と地震保険はそれほど安いのです。
※ちなみにこのグレードのマンションなら購入価格1,000万円以上はしますが、マンションの火災保険の評価額は土地や共有部分の代金は除いて、入居者の居住する専有部分のみを評価するので、このケースでも大体1,000万円程度の保険金額となります。
では、木造一戸建て住宅ならばどうでしょうか?
試算条件②木造一戸建(神奈川県)・平成29年築・延床面積100㎡
朝日火災・ホームアシスト・オールリスク対応プラン
建物1,800万円・家財500万円(地震保険は上限値の建物900万円・家財250万円で設定)
5年契約の年払い保険料: 72,260円/年間 となり、
先ほどの木造住宅の3倍以上の保険料です。
こうやって比較してみると、マンションの火災保険や地震保険は、そもそものリスクが少ないということもあって、保険料負担がとても安いということが分かります。
さいごに
燃えないであろうマンションに対して、火災保険自体が必要なの?という内容で記事をお送りしきましたが、マンションに火災保険が必要な理由もしっかりと、あります。
また、保険料を節約するために、
・マンションの2階以上ならば水災保障を外したり、
・建物だけのシンプルなプランにしたりすると、もっと安くできますよ。
下記のような見積サイトもぜひ参考にお使いになられて下さい↓
お役に立てば嬉しいです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。