多くの生命保険会社では2017年4月、保険料が値上がりしました。ちなみに2017年の保険料値上げの理由と背景は、保険会社を管轄する役所=金融庁が決めている【標準利率】という利率(簡単にいうと保険の予定利回り)が、1.0%⇒0.25%に下げられたための対応です。
保険会社自身が積極的に値上げを決定したというより、役所主導の動きで値上げされたということになります。
それを受けて今回の記事では、
■2017年の値上げでどんな影響があったの?
■次回の値上げの動きはいつ?
■反対に安くなる保険がある?
■値上げした&今後安くなるのなら当面は契約を見送った方がいいのか?
について書いていきます。
2017年の保険料値上げでどんな影響があったの?
2017年の値上げでは、保険会社が設定している予定利率が下がったので、貯蓄系の保険商品の魅力が下がってしまいました。特に学資保険や個人年金、養老保険、終身保険が、その影響を受けています。
これらの商品は、契約者が支払った保険料が積立金として貯蓄されていき、将来解約するなどして受け取ろうとするときに、契約者が支払った以上に増えて戻ってくる商品だったのですが、この返戻率が、大きくダウンしてしまいました。ここ最近の低金利時代ですから、仕方がない部分なのかもしれませんが、銀行の預金に比べて保険商品は利回りが高かったため、昔の利率が高かった時代と比べてしまうと、少し寂しい気がしますね。
次回の保険料の値上げはいつ頃?
この記事を書いている2017年7月時点では、次の値上げの具体的な時期はまだ決まってはいません。
しかし、今後の動きとしては
長寿化により平均寿命が伸びていることもあって、医療保険(特に短期払込で一生涯保障する終身保障タイプ)は、値上がりするといわれております。
金利が下がっており、なおかつ死亡率も下がってきているので、何回でも保障する終身型の医療保険は値段が上がるわけです。
逆に、今後値下がりする保険もあるの?
さきほどの章で、【死亡率が下がってきている】と書きましたが、死亡率が下がるので、掛け捨ての定期保険(死亡保険)は、今後値下がりする予定です。具体的な時期は2018年以降と言われています。
掛け捨ての保険に入っている人は、値下がりしたら見直しの価値あり、ですよ!
値上げした&今後安くなるのなら当面は契約を見送った方がいいのか?
じゃあ今後安くなってから入ったほうがいいんじゃないか?と考えるかもしれませんが、保険は少し特殊な商品です。
・加入機会の様子をみているうちに年令が上がると、保険料が上がってしまうこと
・保険加入には指定の診査を受けなければならない(保障額にもよる)こと
・今後金利が上がるかどうかは、分からないこと
以上の理由から、値上がりはしましたが、必要な保険には今加入されているほうがよいと思います。特に、終身型の医療保険は今後、値上がりが予想されているので、今のうちの加入がおすすめ。掛け捨ての死亡保険は先に加入しておいて、今後保険料が下がったらその部分だけ見直しもOKでしょう!
さいごに
いかがでしたか?
利回りの高い保険は減ってきており、かつ、今後は医療保険の値上がりが予想されていますから、契約するなら終身型(短期払込)の医療保険を早い目にされているほうがお得と思います。
お役に立てば嬉しいです。